2021-09-11

フェントンガラスのお話

今回のブログは、クロニクルでもよく取り扱うフェントンガラスの歴史と、
代表的なパターンを少しご紹介させていただこうと思います。

一目見ただけで記憶に残るような、斬新なデザインのフェントンガラスは、
1905年にアメリカのフェントン兄弟が創業した
Fenton Art Glass Companyによって生み出されました。
このフェントン兄弟のガラス工場では、他の大手のガラスメーカーが
機械化で大量生産していた1940年代〜70年代に、熟練した職人たちによる
美術性の高いハンドメイドのグラスウェアが製作されました。

ハンドメイドに誇りを持っていたフェントンは
常に消費者のニーズに目を向け、デザインなどを変えながら、
ハンドメイドの会社ならではのフットワークの軽さで時代に対応し、
2011年にそのガラス製作に幕を下ろすまで、
100年以上の長きに渡り独自の作品を作り続けました。

アメリカアンティークの世界では、その美しさや可愛らしさ故、
実用性よりもインテリアとして非常に高い人気を得ています。
そのため使用感が無いものも多いのですが、
手仕事での生産のため生み出された数が少なく、大量生産の商品より高価であります。

そんなフェントンガラスの中で、クロニクルでもよく取り扱うシリーズを
以下に紹介します。

コインドット(Coin Dot)1947年-1964年 
コインのように大きいドットでデザインされたグラスウェアです。コインドットを透かすとガラスの視覚効果で様々な表情に変わり、見る者を楽しませてくれます。とてもオシャレなデザインで人気が高く、アメリカでも高価なものとして扱われています。ランプや花瓶、ピッチャーなど、展開された製品は多岐にわたりますが、たくさんのコレクターに愛されるシリーズです。

ホブネイル(Hobnail)1940年-1985年 
突起が靴底の鋲に似ていることから名付けられたホブネイルは、フェントンにとって代表的なシリーズです。ファイヤーキングより20年以上も前から製品化しており、またその技術力も高く評価されています。細かな凹凸のあるフェントンのホブネイルは、眺めても、手に取っても楽しませてくれます。

クレスト(Crests)1940年-1980年代 
グラスウェアの端がCrest(波状)デザインで仕上げられた、フェントンのミルクガラスで人気のパターンです。写真は1943年から1980年代まで製造された、透明なクレストを持つミルクホワイトのSilver Crestですが、その他にもクレストが透明でミルクガラスがカラーのColored Glasswareや、ミルクホワイトにカラーのクレストを持つColored Crestの2つのタイプのカラーがあります。

キャットヘッド シューズ 
シンデレラの靴を思わせるような、エレガントなデザインのガラス。
正面にはネコの顔が覆いかぶさったモチーフになりキャットヘッドと呼ばれております。フェントンの中でも有名なデザインのホブネイル(靴の鋲)柄、細かなカッティングが施されたデイジー柄に、様々なカラーバリエーションがあり、コレクションとして飾る他、アクセサリーや小物入れとしても使用できます。美しいガラスのオブジェは大切な方へのプレゼントにもおすすめです。

フェントンガラスはこの他にもオパールセントや、
サムプリントなどのシリーズもあり、またカラーも様々なものがあります。

店頭にも随時フェントンガラスが入荷して参ります。
お客様との素敵な出会いがあることを願って… ^ ^

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